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(4)有責配偶者からの離婚請求の可否

  • 妻と別居して、現在は愛人と暮らしているのですが、このような私から離婚をすることはできるのでしょうか(有責配偶者からの離婚の可否)

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  • 有責配偶者からの離婚請求
    有責配偶者とは、自ら夫婦関係を破綻させる状態を作りだした者のことであり、法は、原則としてこのような正義・信義に反する行為をした者を守りはしません。よって、従来は、有責配偶者からの離婚請求に否定的でした。
    しかし、夫婦関係が実質的に破綻し、離婚を認めたとしても相手方に特に不利益がないような場合等にも、有責配偶者からの離婚請求を一切認めないことは妥当でないとの観点から、一定の要件において、有責配偶者からの離婚請求は認められることになりました。
  • 有責配偶者からの離婚請求が認められる場合について
    判例は、有責配偶者からの離婚請求が認められる要件として、(1)夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居の期間との対比において相当の長期間に及ぶこと、(2)夫婦間に未成熟の子が存在しないこと、(3)相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状態におかれる等の特段の事情のないことの以上3点を要するとしています。
    上記(1)については、夫婦の年齢との対比を考慮しなければならないため、何年であるとは言えませんが、10年くらいの別居期間が必要であると考えられています。
    上記(2)については、未成熟の子とは、親の監護を要する子をいい、未成年とはその意義が異なります。中学生の年齢で働いて収入のある子もいるため、何歳までが未成熟の子であるとは状況によって異なりますが、一般的には高校生であるか否かが境目であると考えられています。
    上記(3)については、別居が長期間に及んでいる場合には、精神的な影響は少なく、(3)の要件は、主に経済的な影響に関するものと考えられます。よって、お互いの資産、収入の状況により判断されることになりますが、場合によっては、慰謝料、財産分与等によって解決することもできます。