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親権・監護権

(4) 一旦親権者を決めた後変更することはできるでしょうか

これは可能ですが、父母2人の話合いだけで決めることはできません。父母が親権者の変更に同意していても、家庭裁判所に調停の申立てをして、調停の席できちんと決める必要があります。
家庭裁判所は、親権者を変更することが妥当かどうかについて考慮し、親権者変更が妥当であればその旨の調停を成立させることになります。
親権者変更の合意が父母の間でない場合でも、もし、親権者でない方の親など子の親族が、親権者をそのままにしておくと子の幸せのうえから不都合と思えば、親権者の変更を家庭裁判所に申立てることができます。
親権者でない方の親が親権者変更の調停を申立てる場合は、原則として相手方(親権を持っている親)の住所地の家庭裁判所、親権者変更の審判を申立てる場合は子の住所地の家庭裁判所に申立てることになります。
家庭裁判所が親権者を変更するかどうかの基準は、子の幸せのためには変更する必要があるかどうかということになりますので、離婚の際に親権者を決める場合と同様に、前記(2)の(イ)(ロ)(ハ)といった事情も考慮されることになります。
もっとも、親権者変更の場合は、それまで親権者のもとで生活しているという現状がありますので、そのような現状を変更してでも親権者を変更した方が子の幸せにつながるといった事情が必要でしょう。
なお、親権者になった方の親が死亡した場合、自動的に生存している親に親権者が変更になるわけではありませんので、生存している親が親権者変更の申立を家庭裁判所にすることが必要です。福岡高裁昭和56年6月15日決定は、このような例で、親権者であった母が死亡し、父親が子を引き取って養育していて、後見人選任の申立もなされていない場合で、父親への親権者変更が認められるべきであるとしたケースです。